（平成25年2月コラム）
様々な道政課題の中でも人口減少、高齢化による集落対策が早急に求められています。道内はいたるところで過疎が急速に進むことで、集落機能が低下し社会的共同生活の維持が困難となった人口が100人未満の集落が約2,000集落もあります。このことは人口減少が進むことで、深刻化し更に拡大する可能性があることに危機感を共有しなくてはいけません。
札幌に住む多くの方々も心の中に子どもの頃の故郷の風景を持ち、地域の絆に見守られ、育まれてきたはずです。
私自身、空が隠れるほどの幾重にも続く桜並木の下を通学し、小学校舎の窓からは松前城が眼前に広がる中で学校生活を送った事が、温かな思い出として脳裏に刻まれています。しかし自身の思い出がつまったその小学校の校舎は今は無く、加えて年々過疎が進む街並みに、自分を支えている心の根が無くなって行くような気がします。
北海道の原風景とそこに住むお年寄りの生活を、自分の事として、札幌と地方が共に支え合い、再生に向けて取り組まなければなりません。
小学唱歌「ふるさと」にある「志を果たしていつの日にか帰らん 山は青きふるさと 水は清きふるさと」という気持ちは、日本人共通の心の基底に在るものとして一層大切にされるかどうかは、私たちのこれからの行動次第ではないでしょうか。
北海道議会議員 かじや大志
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